遺品整理代行業者のアル!アル!なのが公営住宅やマンションなどの廊下で作業中に声をかけてくる近隣住人。
本当に色んな方がいます。「ここに住んでた人どうしちゃったの?引っ越し?」が最も多い質問ですが、次に多いのが「生前ここの住人と付き合いがあって●●をもらう約束をしていた」という近所のおばちゃん。
当社のマニュアルは、お客様から特別な注文が無い限り「申し訳ありません、私達は依頼で仕事をしてまして個人情報があるので私共からは何もお答えできない規則になっております。」とお答えし秘密厳守を守っています。
何度も経験していますが、それでもどうしても教えてほしいという場合があります。
実は今朝も道営住宅の団地で経験しました。近所の主婦にあまりにも何度もお願いされるので私共のクライアントである依頼主に電話し、「先月亡くなったことを継げても良いですよ」と許可が下りたので近所の主婦にお伝えすると、まるで映画の1シーンのように廊下で泣き崩れてしまいました。春と言っても北海道の古い団地の無機質な廊下の床は何も無ければ1分と座る事すら辛いはずなのに、主婦はまるで子供のようにしばらく泣き崩れるだけだった。
それから五分ほどしてからだろうか、落ち着いた主婦から故人がとても面倒見の良い方でこの主婦がこの団地に引っ越してきて右も左も分からない頃から相談にのってくれ、同じフロアだったこともあり歳の離れたお姉さんのようなお付き合いをしていたそうです。
独居老人の孤独死、それは同じ階に住む住人すら死亡の現実に気がつかない場合が多い。
集合住宅の一室で一心不乱に遺品の仕分けをしていると廊下から声が聞こえてくることも少なくない。
「さっきここに若いお兄さん入っていって出てこないけど誰だろう?そう言えばここのお爺さん最近見かけないよね?」
私達業者も個人情報保護の義務があるように、近頃は管理人さんも個人情報を遵守しているところが多いようです。
お客様に「近所の方に聞かれたらどうしますか?」と尋ねるマニュアルも作らなければいけないのかもしれないと思う今日この頃です。